名詞1 名詞の概要
名詞とは「物事の名称を表す品詞」です。[a pen] や [the piano], [the man]などが分かりやすい名詞の例です。これらのような単純な名詞だけなら問題はないのですが、例えば、
[Reading the text] is [the most important thing you should do].
I didn't understand [what he wanted to say].
などの文に含まれる[reading the text]や[the most important thing you should do]、[what he wanted to say]もまた名詞です。前の二つは名詞句、最後のものは名詞節と呼ばれます。
名詞には様々な形態があります。「文のどこからどこまでがひとまとまりの名詞(句、節)になっているか」を素早く把握できるかどうかが複雑な文章を理解する上での鍵となります。
また、名詞の機能、「名詞は文中のどこに置かれるべきか」という点も知っていなければなりません。名詞のあるべきところに形容詞があったり、不完全な名詞が置かれていたりすれば、その文は常に誤りとなります。
「名詞の種類」と「名詞の機能」を正しく理解しておいて下さい。
1 名詞の種類
文中で名詞として機能するものとして下記があります。
・名詞(句):[a car] [the panda] [the big house] [the man walking down the street] など
・代名詞: [it] [this] [that] [him] [those] など
・動名詞(句):[studying] [doing the right thing] [obeying the rule] など
・to不定詞:[to study hard] [to talk to her] など
・名詞節:[when he came] [what you have to do] [how he could make it so fast] など
それぞれの詳細については次回以降のレッスンで説明します。まずは、これら全てが文中で名詞として機能できるという点を知っておきましょう。
2 名詞の機能
名詞の文中における機能は下記の通りです。
①主語
②補語
③他動詞の目的語
④前置詞の目的語
「主語」や「目的語」になれるものは「名詞」のみです。「補語」は「名詞」または「形容詞」のいずれかでなければなりません。もう少し詳しく見ていきましょう。
(1) 主語
主語は必ず名詞でなければなりません。
[Finish the assignment by 6:00 pm] sounds impossible to me.
これは誤りの例です。[finish the assignment...]の[finish]は動詞ですから、この部分は「動詞+目的語+副詞」、つまり「動詞句」になっています。「動詞句」は名詞ではないので主語にはなれません。正しくは、
[To finish the assignment by 6:00 pm] sounds impossible to me.
[Finishing the assignment by 6:00 pm] sounds impossible to me.
などと表現すべきです。もう一例挙げておきます。
[Punctual] is becoming less and less important factor in the society.
[punctual]は形容詞ですから主語にはなれません。[punctuality](名詞)や[being punctual](動名詞句)を使用すべきです。
(2) 補語
文中で補語になれるものは名詞または形容詞です。ここでは名詞のケースのみを扱います。
All you have to do now is [finish the assignment].
補語の部分が[finish the assignment]という動詞句になっています。この[finish]は原形不定詞と呼ばれるものです。この例文のような表現は米口語ではごく一般的ですが、文法的には原則としてアウトだと考えておきましょう。正しくは[to finish...]または[finishing...]です。
(3) 他動詞の目的語
いわゆる「目的語」です。「本を読む」の「本」、「宇宙人に遭遇した」の「宇宙人」にあたる言葉です。目的語も必ず名詞の形になっていなければなりません。
[To finish assigned] sounds almost impossible to me.
[To finish assign] sounds almost impossible to me.
これらは誤りです。To不定詞は動詞の性質も持っているので、動詞[finish]の目的語が[assigned(過去分詞)]や[assign(原形不定詞) ]になっていることになります。ここでは[assignment]という名詞を使わなければなりません。
I knew [when did he come].
動詞[knew]の目的語として名詞節[when did he come]を使っているのですが、[when did he come]は疑問文の語順、つまり「文」の一種であって「名詞節」ではありません。後ほど名詞節の項目で説明しますが、正しくは[when he came]です。
(4) 前置詞の目的語
「前置詞の目的語」とは前置詞の後に置く名詞のことです。例えば [in the debate]の[the debate]は前置詞[in]の目的語と呼ばれます。
「前置詞+名詞」は、[the man at the door]のように名詞に付いて形容詞となったり、[the record was found in the basement]のように副詞として動詞部分を修飾したりします。前置詞の後に置く品詞も必ず「名詞」でなければなりません。
[Like in 1960's], there are increasing number of homeless people today.
[like]は前置詞とみなすので、この後に[in 1960's]という形容詞句(または副詞句)を置くことはできません。[as in 1960's](asはここでは接続詞)などに変える必要があります。
名詞とは「物事の名称を表す品詞」です。[a pen] や [the piano], [the man]などが分かりやすい名詞の例です。これらのような単純な名詞だけなら問題はないのですが、例えば、
[Reading the text] is [the most important thing you should do].
I didn't understand [what he wanted to say].
などの文に含まれる[reading the text]や[the most important thing you should do]、[what he wanted to say]もまた名詞です。前の二つは名詞句、最後のものは名詞節と呼ばれます。
名詞には様々な形態があります。「文のどこからどこまでがひとまとまりの名詞(句、節)になっているか」を素早く把握できるかどうかが複雑な文章を理解する上での鍵となります。
また、名詞の機能、「名詞は文中のどこに置かれるべきか」という点も知っていなければなりません。名詞のあるべきところに形容詞があったり、不完全な名詞が置かれていたりすれば、その文は常に誤りとなります。
「名詞の種類」と「名詞の機能」を正しく理解しておいて下さい。
1 名詞の種類
文中で名詞として機能するものとして下記があります。
・名詞(句):[a car] [the panda] [the big house] [the man walking down the street] など
・代名詞: [it] [this] [that] [him] [those] など
・動名詞(句):[studying] [doing the right thing] [obeying the rule] など
・to不定詞:[to study hard] [to talk to her] など
・名詞節:[when he came] [what you have to do] [how he could make it so fast] など
それぞれの詳細については次回以降のレッスンで説明します。まずは、これら全てが文中で名詞として機能できるという点を知っておきましょう。
2 名詞の機能
名詞の文中における機能は下記の通りです。
①主語
②補語
③他動詞の目的語
④前置詞の目的語
「主語」や「目的語」になれるものは「名詞」のみです。「補語」は「名詞」または「形容詞」のいずれかでなければなりません。もう少し詳しく見ていきましょう。
(1) 主語
主語は必ず名詞でなければなりません。
[Finish the assignment by 6:00 pm] sounds impossible to me.
これは誤りの例です。[finish the assignment...]の[finish]は動詞ですから、この部分は「動詞+目的語+副詞」、つまり「動詞句」になっています。「動詞句」は名詞ではないので主語にはなれません。正しくは、
[To finish the assignment by 6:00 pm] sounds impossible to me.
[Finishing the assignment by 6:00 pm] sounds impossible to me.
などと表現すべきです。もう一例挙げておきます。
[Punctual] is becoming less and less important factor in the society.
[punctual]は形容詞ですから主語にはなれません。[punctuality](名詞)や[being punctual](動名詞句)を使用すべきです。
(2) 補語
文中で補語になれるものは名詞または形容詞です。ここでは名詞のケースのみを扱います。
All you have to do now is [finish the assignment].
補語の部分が[finish the assignment]という動詞句になっています。この[finish]は原形不定詞と呼ばれるものです。この例文のような表現は米口語ではごく一般的ですが、文法的には原則としてアウトだと考えておきましょう。正しくは[to finish...]または[finishing...]です。
(3) 他動詞の目的語
いわゆる「目的語」です。「本を読む」の「本」、「宇宙人に遭遇した」の「宇宙人」にあたる言葉です。目的語も必ず名詞の形になっていなければなりません。
[To finish assigned] sounds almost impossible to me.
[To finish assign] sounds almost impossible to me.
これらは誤りです。To不定詞は動詞の性質も持っているので、動詞[finish]の目的語が[assigned(過去分詞)]や[assign(原形不定詞) ]になっていることになります。ここでは[assignment]という名詞を使わなければなりません。
I knew [when did he come].
動詞[knew]の目的語として名詞節[when did he come]を使っているのですが、[when did he come]は疑問文の語順、つまり「文」の一種であって「名詞節」ではありません。後ほど名詞節の項目で説明しますが、正しくは[when he came]です。
(4) 前置詞の目的語
「前置詞の目的語」とは前置詞の後に置く名詞のことです。例えば [in the debate]の[the debate]は前置詞[in]の目的語と呼ばれます。
「前置詞+名詞」は、[the man at the door]のように名詞に付いて形容詞となったり、[the record was found in the basement]のように副詞として動詞部分を修飾したりします。前置詞の後に置く品詞も必ず「名詞」でなければなりません。
[Like in 1960's], there are increasing number of homeless people today.
[like]は前置詞とみなすので、この後に[in 1960's]という形容詞句(または副詞句)を置くことはできません。[as in 1960's](asはここでは接続詞)などに変える必要があります。